自律と自立を育むジャカルタの学習塾
学習塾KOMABAジャカルタ
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教科書から得られるもの

こんにちは。ジャカルタ校の長津です。

昨日でJJS生は期末考査が終わりましたね。塾生のみなさんは、しっかりと計画的にテスト勉強をしてくれていたので、いい結果になる事を願っています。

 先日、中3国語の授業でテスト対策で教科書に掲載されている「作られた『物語』を超えて」という説明文を扱いました。話の内容は、我々人間がゴリラを好戦的で凶暴な動物だという誤ったイメージを持っているため、ゴリラはハンターによって射殺されたり、凶暴な怪物として見世物にされたりした事を例に人間は、ある印象を基に「物語」を作り、それを仲間に伝えたがる性質をもっており、そこから誤解が生じてしまい、それが常識となってしまうことがある。だからこそ、自分を相手の立場に置き換えて考えてみる視点を持つことだという文章です。その中で、「言葉や文化が違う民族の間では、誤解が修復されないまま『物語』が独り歩きをして敵対意識を増幅しかねない。」という一文があり、これを読んだある生徒が「だから戦争や紛争が起こるんだ。グローバル化が進む現代では、筆者が主張する『自分勝手な独りよがりな解釈を避けて、相手の立場に立って考えてみること』が大事!!」と言っていました。最近のイスラエル・イランの問題をはじめ、現代でも世界各地では紛争が起こっています。この生徒が言うように、1人1人がお互いの立場で物事を考えていけば、少しずつ世界は変わっていくのではないでしょうか。

 国語の教科書には、筆者、作者、編集した先生方の意図が必ずあります。生徒達には、テスト範囲だからテストでいい点を取る勉強も大切ですが、与えられた教材からしっかりと意図を読み取り、自分の財産として今後の人生に活かして欲しいと思います。発言してくれたこの生徒はその事をしっかりと理解して自分の財産としてくれたと私は確信しました。生徒達に筆者、作者、編集した先生方の意図をしっかりと伝えられるような授業を今後もしていきたいと思います。そして、またしても生徒達から大切なことを気づかされた一日となりました。

長津